【屋外・野外で加熱器具】防災グッズの比較 選び方
2015/09/14

災害によって屋外に避難したときに、食品を加熱調理するための器具を考える。
もくじ
要件
- 食品の加熱調理に使用できるもの
- 避難袋に入るもの
- 燃料を所持できる、あるいは自然の中から調達できるもの
候補
ガスコンロで調理(火を使う)
- 料理をするには充分な火力が得られる
- ライターやマッチで着火可能
- 火力の調整が容易
- 燃料となるガス缶は、コンロによって入手方法が異なる
稼働に必要なもの
コンロ本体、ガス缶
最大発熱量:3.3kW(2,800kcal/h)
燃焼時間:約48分(SOD-725T使用時)
重さ:本体73g+OD缶222g(SOD-710T)=295g
OD缶(アウトドア缶)は、アウトドア用ガスコンロで主流になっているガス缶。
缶が強固に出来ている。
サイズの種類が多い。
専門店でしか入手できない。
最大発熱量:2.7kW(2300kcal/h)
燃焼時間:約40分(イワタニカセットガスジュニア使用時)
重さ:本体274g+CB缶200g(イワタニカセットガスジュニア)=474g
CB缶(カセットボンベ缶)は、家庭用ガスコンロで主流になっているガス缶。
ホームセンターやコンビニで入手することができる。
固形燃料コンロで調理(火を使う)
- 料理をするにはまずまずの火力が得られる
- ライターやマッチで着火可能
- 火力の調整ができるものもある
- 燃料となる固形燃料は、種類によって入手方法が異なる
稼働に必要なもの
コンロ本体、固形燃料、ライター
燃焼時間:約20分
火力調節:不可
重さ:30g
アルコールが主成分。
五徳(台)、あるいはコンロに入れて燃焼させる。
燃料を分割して火を増やせば火力を強めることが可能。
一度着火(開封)した固形燃料は、途中で火を消したとしても、酸化が進むせいか数日で再着火が難しくなる。そのため実質的に使い切りとなる。
未使用の場合でも、むき出しの状態では長期保存ができないが、個包装のタイプなら数年はもつと言われる。
燃焼時間:約2時間
火力調節:蓋の被せ加減で調整する。
重さ:165g
ジエチレングリコールが主成分。
専用の五徳(台)、あるいはコンロに入れて燃焼させる。
途中で火を消しても、後から再燃焼可能。
長期保存が可能。
固形燃料の比較
一般的な固形燃料 | デュアルヒート | |
---|---|---|
重量あたりの燃焼時間比 | 1 | 1.09 |
体積あたりの燃焼時間比※1 | 1 | 1.14 |
再着火※2 | × | 〇 |
火力調整 | × | 〇 |
コスト | 〇 | × |
※1.燃焼時間比は、一方を1とした場合の対比を記載。
※2.一般的な固形燃料は消火後に時間が経つと着火できなくなる。
アルコールコンロで調理(火を使う)
- 料理をするにはまずまずの火力が得られる
- ライターやマッチで着火可能
- 火力の調整ができるアルコールバーナーもある
- アルコール燃料は、ドラッグストアなどで入手できる
稼働に必要なもの
アルコールバーナー本体、五徳(台)、燃料ボトル(アルコール)、ライター
燃焼時間:75分程度(250ml)
大きさ:74mm × 47mm
重さ:本体98g+五徳49g+燃料ボトル230g(250ml)=377g
木を燃やして調理(火を使う)
- 料理をするには充分な火力が得られる
- 薪集め、火起こしに手間がかかる
- 火力の調整はなかなか難しい
- 燃料となる薪は、自然の中で調達できる
- コンロを使うことにより、普通の焚き火よりも少量の薪で調理ができ、安全性も向上する
稼働に必要なもの
コンロ本体、薪、ライター
ガソリン・灯油コンロで調理(火を使う)
- 料理をするには充分な火力が得られる
- ライターやマッチで着火可能
- 火力の調整が容易
- 燃料によって入手方法が異なる
稼働に必要なもの
コンロ本体、燃料ボトル(灯油・ガソリン・ガスなど)、ライター
発熱剤で調理(火は使わない)
- 袋に入った食品を加熱するためのグッズ
- 水を入れれば80℃程度まで発熱する
- 火力の調整は困難
稼働に必要なもの
水を入れる袋、発熱剤、水(発熱用)、調理するものを入れる袋
太陽光の発熱で調理(火は使わない)
- 太陽光を集めて食品を加熱する
- 加熱に時間がかかる
- 天気が悪いと使えない
- 燃料の調達不要
稼働に必要なもの
本体、太陽光
まとめ
屋外で調理するということは「ライフラインが使用できないほどの事態」だと推測される。
この状況では、人工的な燃料の調達は期待できないため、少量の薪で稼働できる「ヘキサゴンウッドストーブ 」が有効だと考える。
また、薪が集められない場合の代替燃料として、軽さと扱いやすさから「デュアルヒート」を準備しておきたい。
準備する器具
- ヘキサゴンウッドストーブ
- デュアルヒート
燃焼時間
薪の量 + 2時間
重さ
116g + 165g = 281g
(コンロ)+(燃料)
少量の薪で調理ができるコンロ。
固形燃料やアルコールバーナーの五徳(台)としても利用可能。
重量:116g
燃焼時間:約2時間
火力調節:蓋の被せ加減で調整する。
重量:165g
ジエチレングリコールが主成分。
専用の五徳(台)、あるいはコンロに入れて燃焼させる。
途中で火を消しても、後から再燃焼可能。
長期保存が可能。
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